日常と音楽と俺

youtubeでラップしてる寝坊主の日常や音楽探検記。よろぴこ。

syrup16g“HELL-SEE”

CDレビュー第一弾!!!(ばばん)

このブログでは聴いたCD等のレビューもやっていきたいと考えているんだけれども、いかんせん僕が専門的な用語に詳しくないので、すんごく感覚的な文章になると思う笑 それでも読んでくれるって人は夜の暇つぶしにでも読んでいってください。

今回はおとといツタヤで借りたsyrup16gの「HELL-SEE」です。

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最近syrup16gというバンドにハマってよく聴いているんですけど、このバンド、ジャケセンスが良いと思う。真っ赤な羊と空。クレジット一切なっしんぐ。好きだわー。
他には「delayed」とか「delayedead」とかも好き。どっちも飛行機だな。

1曲目「イエロウ」。これyellowじゃないのね。家篭ってことなのね。1曲目からダウナーで激しいサウンド。

スキルが無いから好きにしたい
サカリがついたら逆恨み
心が無いから試みない
誤解が尽きたら後悔したい 

っていうラインが気持ちよくて好き。そういえばシロップは結構韻踏みまくりますよね。

4曲目「末期症状」。イントロの幻想的な雰囲気から徐々に現実に引き戻されていく感じが好き。疾走感のある曲。特に目立っているメロディがあるわけではないんだけど、アルバムで一、二を争うくらい好きですね。シューゲイザー的なギターの音が印象的。

6曲目「I'm 劣性」。ライブ音源しかyoutubeに無かったのが残念。これはめちゃくちゃ凄い。2003年の曲とは思えないサウンド。メチャクチャに尖ってて、なおかつ新しい。

これ何ていうのかなーイントロのサイレンみたいなギターの音あるじゃないですか。これ凄い好きだわ。

あと歌の入り部分が凄いカッコイイ。中毒性が半端ないです。

9曲目「ex.人間」。まずタイトルから凄い。なんだex人間って。シロップのタイトルの付け方って面白いですよね、「翌日」とか「吐く血」とか。でも繰り返し聴くとそれがしっくり来るようになるから不思議だ。

おそらく曲だったら一番ヘビー。重苦しいってか苦しい。

道だって答えます
親切な人間です
でも遠くで人が
死んでも気にしないです 

 って部分があるんですけど、シロップ特有の「クズ」を描いた歌詞の中にあるから気にならないけど、冷静になって読んでみたら「そらそうだよなぁ」ってなるんですよ。

「道くらい訊かれたら答えるよ」っていう一種の“自分はクズじゃない”っていう安心感を皆持ってるけど、遠くで人が死んでも誰も気にはしない。そんな自分を「卑怯モンと呼ばれて特に差し支えないようです」とまで五十嵐はバッサリ言ってしまう。

この曲の最後に、

今度来る時電話して
美味しいお蕎麦屋さん
見つけたから
今度行こう 

 という日常を思い起こさせるような歌詞があるんですが、前のくだりがあるから逆にザワザワしてしまう。

「実はクズな自分」を隠して皆日常を生きているんだ、というようなことを言われている気がして。

14曲目「吐く血」。明るめのメロディーに暗すぎる歌詞が乗った曲。詩だったら間違いなくこの曲が一番重い。ちなみにこの曲に出てくる拒食症の女性には、モデルが存在するらしいです。それにしても「シーツ」の後に「吐く血」を置くとどうしても純白のシーツに鮮やかな赤が飛び散った様を想像してしまう。

15曲目「パレード」。静かめの綺麗なメロディー。シロップは普段ダウナーな思考の曲ばっかなので、こんな風にちらっと希望を見せられると普通のバンド以上にぐっと来てしまうんだよなぁ。

パレードが終わったら
風に変わるんだ 

 ファンの間でもこの「HELL-SEE」を最高傑作とする人が多いみたいです。曲単位では「coup d'Etat」「copy」にも代表曲がいっぱいあるんですが、とにかくこの作品はアルバム全体のまとまりが良いですね。もとはアルバム用でなかった曲たちなんだそうですが、何故か一貫性があってまとまっている。不思議ですね。

そしてこのボリュームで¥1500。大丈夫か。

ってことで今回の評価は

★★★★★★★★★★⑩

ぜひ曲だけでなく、アルバム通して聴いてみてください。また別の感動があると思います。